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日本大学第二高等学校
吹奏楽部 OB•OG会
昭和13年
(平成6年 日大二高吹奏楽部OB・OG会 発行「想い出集」より)
昭和十三年度卒 K.S. 第一回の指揮者
旧制中学五年の時、昭和十三年発行桜友十二号(当時毎年学園が発行・内容は学園のその年の行事・生徒の作文・創作・詩歌・研究等二百余)の部報の欄に音楽部の項を私が記し、ハーモニカバンドとしての部報が最終になる事、そして母校の隆運と共にブラスバンドの将来多幸を祈る意味のことを記している。当時他校にブラスバンドの存在は無かったと思う。
三年生以下を対象に、小松平五郎先生のご指導のもとにスタートした。ハーモニカバンドの指揮しか知らぬ私にとって初めてのブラスバンドのタクトを振ったとき、まさにボリュウムと部員の進歩の早さに驚き、感激したことを昨日のように思い出す。メンバーの中にはハーモニカから日浦、大沢、堀河(病没)、井上君が名を連ねている。教育方針の一環として部を創立した学園に今になってみると大いに敬意を表するものである。楽器の購入にも多額な予算が必要で父兄の協力もあったと記憶している。
戦後二十三年頃であったか、NHKの専属のような形で放送をしていた。古い講堂から実況放送したこともあり、その時分から佐竹先生ご指導の下、みなさまご存じのとおり東京都優勝・全国優勝等、輝かしい伝統ある部となり、何もなし得ない私が名簿で第一回の指揮者として名を連ねていることは、いささか面映ゆい気がするが誇りとしている次第である。
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